GLOBAL EXCURSIONグローバルエクスカーション

グローバルエクスカーション活動について

立教は現在学院を中心に一貫連携教育を掲げ、学院総合発展計画を進めている。

その核となる教育改革の目標は、キリスト教に基づく人間教育を地盤とし、「テーマを持って真理を探求する力」「共に生きる力」(共生力)の二つの柱を教育の目標に掲げ、具体的のその内容を提示している。

その一つ「共に生きる力」を育てると言う目標の中に、共に生きながら、他者の人間性を理解し、弱い者の痛みを分かちあうことのできる児童・生徒を育成すること。
さらに、人間・異文化・他民族・自然との共生の喜びを育て、深い感受性と寛容性、品位を備えた立教人を育成したいと述べている。

その一つの方法として、体験学習プログラムの実践の重要性を説いている。
これらの体験学習を本校において、小学生にあった「地球に目を向けた教育」をテーマに総合体験学習プログラムとして、グローバル活動を実践してきた。
有志の参加ではあるが、モンゴル大自然探検ツアー・オーストラリアのヌーサのホームスティー・カナダセミナー・沖縄海の学校・オーストラリア大自然探検ツアーがグローバル活動の内容である。
このグローバル活動を基盤に、「地球に目を向けた教育」をより多くの子どもに体験させたいという願いからグローバルエクスカーションプロジェクト委員会を2003年立ち上げ、修学旅行を体験学習プログラムへと移行することになった。
現段階では、海外企画は、費用・時期・社会情勢などで不安定要素および問題点も多いので、2004年度は、国内に絞り実施していくことになったが、引き続き海外も考慮に入れて検討していくことにした。

現在の6年生の修学旅行は規模を小さくして、社会科のフィールドワークとしてのこし、5年生に総合体験学習を国内絞り、コース別選択性で昨年から実施した。

2003年から準備に入った委員会は日本の中で自然が残された体験学習のできる候補地を検討し、下見を行い候補地を絞り込んだ。沖縄・伊平屋島コース、小笠原コース、四万十川コース、瀬戸内大三島コース、上高地・穂高コース、飛騨高山コース、八甲田コース、北海道コースの8つのコースが企画実施できる運びとなったが、子どもたちに行きたい場所の希望アンケートをとった結果、2004年は5コースで実施した。
グローバルエクスカーションの活動は、自分自身の身体を動かし、五感を使い自分自身で判断し行動するところにある。 五感を使い感じとる環境は、コンクリートとビルの谷間の都会ではなかなか発揮できない。
そこで、より自然に近い環境をもとめて、そこに働く人々との交流を通して自然を見つめられる子どもを育てていこうというねらいがある。

些細なことかもしれないが、北海道で釣りをしているとき、カラフトマスがヒットした、
地元の釣り師が、その手に伝わる感覚を楽しんでと子どもに声をかける。
こんな感覚は自然を相手したとき、いろいろな形でやってくる。

自分の足で山頂に立った爽快感。
シュノーケリングで出くわした生き物。
ナイトハイクで歩く真っ暗暗闇の恐怖感。
満天の星の空の広さ。
どろんこになってジャガイモを掘り上げた時の土の臭い。
鮭のお腹を包丁で切ったいくら作り。
漁港で漁師さんから渡された鮭の重さ。
海や山での風と空気の爽快感。
地元の人たちとの何気ない会話やいろいろな知識。

ひとつひとつが、生で感じる子ども達の体験となり、大きく膨れあがっていく。
人間が作ったものには命がない、しかし神が創られたものには全てに生きる力がある。
神が創られしものを五感を使い学び、さらにはどのように付き合い、維持していくか。地元の人たちと交流しながら学び取ってくれたら、という願いがある。

都会に住む子ども達に、自然の中での体験を通して、人間だけではなく全てのものが、生を受け生きているそんな様子に目が向けられる子どもになつてほしいと思っている。
第1回目、2回目とグローバルエクスカーション活動は、無事に終了することができたが、自然を相手に活動することで、日程を変更したり、気象条件で活動内容を組み替えたり、多くのスタッフに多大なる協力を仰いだ。
さらに実際活動してみて修正した方がよい点も多く見つけることができた。


この一回目の経験を生かし、来年度のグローバルエクスカーション活動はさらに充実した内容にしていきたいと思っている。
学校の行事として、家庭や家族ではなかなか経験できない体験学習をより安全に、子ども達の心に残る感動的な出会いを企画していきたいと思っている。

西村由紀夫

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